南アルプス 大井川東俣池ノ沢〜本流〜乗越沢〜熊の平小屋〜西農鳥岳

- GPS
- 25:59
- 距離
- 39.5km
- 登り
- 3,593m
- 下り
- 3,598m
コースタイム
- 山行
- 9:42
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 10:31
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 9:39
| 過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| その他周辺情報 | 奈良田温泉女帝の湯 |
写真
感想
【8/23】
奈良田を5時半に出発。朝から調子が上がらなくて吐きそうだ。しかしながら、宇都宮から南アまで遠征してきて帰りたくはないので、調子が悪いなりにコツコツ標高を稼いでいく。1時間に300mずつ標高を上げる作戦で何とか13時半に大門沢下降点まで到達。ここまでの道は下りの人ばかりで、「登りで使ったの!?」だとか「頑張れ!」だとか色々声をかけられた。お気持ちは本当に有難いが、息も絶え絶えで正直会話を返すのがしんどい。普通にしんどいが、積雲がもくもく湧いているので先を急ぐ。広河内岳では雷鳥の親子がお出迎えしてくれた。
さて、広河内岳から池ノ沢に下ろうとするも、100m先にデカい熊さんがのそのそ歩いていてとても困る。幸運なことにこちらに気づいて逃げていったようだが、念のためホイッスルを吹きまくりながら沢を下った。沢沿いの踏み跡はバッチリで、ほぼ登山道みたいになっている。水は2460mくらいで出たのち、一度伏流して2430mからは絶えない。
広河内岳から500mほど下り池ノ沢池が広がった時は、その美しさに素直に感動してしまった。「南アルプスの真珠」の名に間違いは無い。池の畔にテントを張って独り占め。結局この日は雨は降らなかった。
【8/24】
熊の平小屋を目指す。7年前、大学1年生の頃に1ヶ月だけアルバイトで働かせてもらった小屋だ。
暗いうちから池ノ沢を下る。池から下部は倒木で旧道が荒れ放題、みたいな記録もチラッと見たが、登山道ではなく沢下降だと思えば普通に快適だ。基本的に沢沿いを下れば問題ない。池ノ沢の向こうに見える塩見岳が近くなってくると東俣の出合は近い。飛び出した東俣の出合は広い河原になっていた。
池ノ沢小屋の中を覗くとだいぶ埃っぽい。悠然と泳ぐ尺イワナを何匹も見ながら東俣を遡行していく。午後から雷雨予報なので急ぎ気味に進む。基本的には容易な河原歩きで、時たま渡渉を交える。滝ノ沢の出合で小休止とする。ここは東俣源流部で唯一登攀的な支流だ。轟々と音を立てる魚止の滝は右岸から巻く。最後は乗越沢をよじ登って熊の平小屋へ。
連絡もしないでひょっこり現れたというのに、小屋番さんがとても歓迎してくれた。「大人になったね〜」との事だ。7年も経てばそりゃそうか。昼食と夕飯の賄いまで一緒にいただいてしまった。思い出話や山談義に話が弾んだ。僕も少しばかり小屋のお仕事をお手伝いさせていただいた。夕方まで天気は保ったが、結局夜は雷雨になった。
【8/25】
3時に熊の平小屋を出る。生憎の小雨だ。
三国平から農鳥小屋までの農鳥水平道はお気に入りの道である。大井川源流のカールのど真ん中を横切っていく。大きな山に抱かれている感覚だ。暗い中、東俣を見下ろすと水墨画のようにうっすらと大きな谷が浮かびあがる。農鳥水平道を渡り終え、白峰三山の稜線に立つ頃にはもう日が昇っていて、西に綺麗な虹の橋が架かった。
西農鳥岳の頂からは間ノ岳が堂々と見える。ちなみに表題が農鳥岳じゃなくて西農鳥岳なのは、7年前に熊の平小屋から毎日どデカい西農鳥岳を眺めていたから、こちらの方が僕にとって親しみ深いのだ。
大門沢下降点で熊の平の小屋番さんが持たせてくれたおにぎりを頬張って一気に下る。途中、大学のワンゲルのレジェンドOBであるF氏に出会い、挨拶を交わした。大門沢小屋で水を補給し、無心で下って奈良田の集落に出る。相変わらず最後の林道がキツかった。
JOHSON














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