針ノ木岳
富山県
長野県
meloxno1
体力度について
- GPS
- 10:28
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 2,213m
- 下り
- 2,191m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 9:34
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 10:26
| 過去天気図（気象庁） | 2021年08月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
写真
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感想
・イントロダクション
2回目の柏原新道はヘッドランプ頼りであってもやはり登り易かった。今日のコースは長いので早
めの出発。8月も後半なので日の出が5時半頃。4時過ぎに登り出したので真っ暗。しかし、やは
りと言うべきか他にも登山者がいた。柏原新道では10人位だったかと。先は長いし、行動し始め
でもあるのでゆっくり目に歩いたが他の人の影響か予定より早めに種池山荘に到着。稜線に出
れば剣、鹿島槍の大絶景を期待していたが建物と木で見えない。（こんなんだったけ？？？）登り
始めに空を覆い、稜線を隠していた雲はすっかりなくなっていたが、下界は雲海、その向こうに
八ヶ岳、富士山、南アルプスが浮かんでいた。種池山荘のテン場はほぼ満席。その横の道から
今日のメインである種池山荘ｰ針ノ木岳稜線の縦走が始まった。
・天気が良すぎる?！
今日は雲一つない快晴（雲海はあるが）。それがお昼過ぎ2時頃まで続いた。風もほとんどない。
写真を撮る人にとってはつまらない景色なのかもしれないけど。こういったところでは、これまで
の快晴はなかなかないのだろう。（昨年の槍の頂で同じ状況だったが）すれ違った人曰く、「昨日
は散々だった。針ノ木岳から種池山荘に行こうとした。初めは「剣、最高！」なんて言っていたの
が天気が急変して嵐、もう大変。種池山荘には辿り着けそうもなかったので新越山荘横でビバー
クした」（今シーズンは営業休止）とのこと。確か北アルプス南部は天気が良かったはず、北部も
そこまで悪い予報ではなかったはず。山の天気ばっかりは・・・と再認識した。
・マイナーコース？
柏原新道を登って来た人で種池山荘を左に曲がった人はいなかった。やはり鹿島槍方面が人気
の模様。しかし、針ノ木岳に向かう間には10組（単独含む）以上すれ違ったので単に時間が早
かっただけかも。種池山荘から針ノ木岳までの稜線の道は北アルプスのマイナーなコースとは単
に自分の思いこみで、人気の鹿島槍、針ノ木に行った人にとって（自分も含めて）その間は気に
なるのではないか。8月の日曜日はこの位、コロナでなかったら更に多くの人が歩いていたのか
もしれない。
・剣三昧
種池山荘から岩小屋沢岳位までは背は低いが樹林帯の道で展望はあまり良くない。それが
2623mのピークを過ぎて新越山荘の辺りから標高は大して変わらないのだが、はい松帯、或い
は岩稜帯になって展望が良くなる。右斜め前方には立山、剣がどんとそびえ気分をハイにしてく
れる。振り返ると右後方に鹿島槍。だんだん歩いて行くと隠れていた五竜も姿を現し白馬への後
立山連峰全てが見えるようになる。左側には（今日は雲海で）遠くに八ヶ岳、富士山、南アルプ
ス。左前方には蓮華岳。槍穂高こそ針ノ木に隠れて見えないが堂々たる景色だ。
・歩き難い道
鳴沢岳辺りから道は厳しくなる。岩場はあってもごく短いし、鎖場はほとんどないが、ガレ場とか
ザレているところが多く滑りやすい。またピーク間の標高差が大きくなり、更に急峻となる。ピーク
の間には比較的平坦なところがあるので、ピークが目の前に迫って来て、見上げるようになって
からようやく登り開始、となるのは心理的にプレッシャーとなった。
・今日は調子が悪い？
2500mを超えていても夏の日差しは熱く体力を消耗する。そのせいか意識してペースを上げない
ようにしてきたつもりでも、いつもより足が重かった。1時間毎に取ってきた行動食も喉を通り難く
なった。（カロリーメイトみたいなものは軽くてカロリーも高いけど夏向きではないなあ）水分も意
識して摂取したが、ぬるい水はまずい。（やっぱり冷たい泡のある茶色の液体かな。コーラで
す。）だんだん登りで太腿が悲鳴をあげだした（幸い「つる」ことはなかったが）ので、呼吸を故意
に激しく、それも吐くのを強くしてみた。そうしたら何故か楽になり。ある負荷を保てば登り続けら
れた。苦しくなったら酸素をたくさん取る、という単純なことだったのかもしれない。
・熊出没注意！
種池山荘から少し進んだところで前方から登山者が来た。その人が言うには「この先に池があっ
て、その横を通る時にすぐ横の木立の中から何かの動物のハアハアと言う音がした。きっと熊に
違いない、と這々の体で急いでここまで来た。」とのこと。いやあ、これは困った。撤退か、と一瞬
思ったりもしたが、似たようなことはこれまでもあった（昨年の大天井岳の近くとか）し、北アルプ
スも結構熊がいる、は常識だし、
一応、熊スプレーもあるし、と考えることにして、2つの熊鈴を目
一杯鳴らして、ドキドキしながら池の横を通過した。しかし、その後、前方からやってくる登山者で
熊鈴を鳴らしている人は少なかった。
・緊急事態宣言下の山
今回、緊急事態宣言下ということもあり、自宅から登山口駐車場まで極力どこにも寄らないように
した。往路で井伊谷のコンビニ、復路で下條村の自販機に寄っただけ。もちろん小屋にも寄らな
い。ずっと1人で車の中か、歩いているか、にした。しかし、例年よりは少ないのだろうが駐車場は
かなり埋まっていた。皆さんやはり我慢できないのかな、自分も含めて、と思った。けど、公共交
通機関を使わずに（上高地発着はダメ）、公共施設（コンビニ含む）への立ち入りもやめて（または
最小限）、泊まる場合はテント、であれば基本行っても良いんじゃない？と思う。
・正常性バイアス
YMAPの配信記事（白馬での遭難）を読んでいたのに・・・
針ノ木岳の頂上直下で、それは起きた。岩とザレ場が混在する急な登りが続いていた。踏み跡を
辿っていったが、急にあまり歩かれていないような状態になった。「あれ？」と一瞬思ったが、その
先を見ても特に行かれそうだったのでそのまま進んだ。道は更に急になり、踏まれていないため
か足場も少々不安定になった。それでもなんとかその場をクリア。岩を乗り越えると果たしてすぐ
目の前に本来の道があった。「やっぱりね。」と思ったのと同時に「やってしまったな。」とも思っ
た。「これが正常性バイアスかあ。」ちなみに登山道では同じところに行くのに幾つかの踏み跡が
できている、つまりどちらを通っても全く問題ない、というところが良くある。今回の場合もその変
型版と言えなくもない。しかし、「ちょっと、やばいかも。」と思ったら引き返すのが安全登山だと反省した次第。
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