記録ID: 7087677
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無雪期ピークハント／縦走
白馬・鹿島槍・五竜
【後立山南部縦走】柏原新道〜鹿島槍ヶ岳〜五竜岳〜八方尾根
2024年08月01日(木) 〜
2024年08月02日(金)
富山県
長野県
りきまる
- GPS
- 21:33
- 距離
- 30.0km
- 登り
- 3,336m
- 下り
- 3,179m
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1日目
- 山行
- 8:23
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 10:18
距離 14.9km
登り 2,169m
下り 1,054m
13:58
2日目
- 山行
- 9:23
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 11:13
距離 15.2km
登り 1,167m
下り 2,125m
16:40
ゴール地点
| 天候 | 2日間とも快晴でした。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
★駐車場の状況 黒菱平駐車場：約200台駐車可能な無料の駐車場。隣接するカフェテリア1階に24時間利用可能なトイレがあるので，便利です。7月31日(水)18:30頃に到着したときは，平日の夕方ということもあり，登山中又は車中泊のクルマで2割ほど埋まっている程度でしたので，余裕で駐車できました。 柏原新道登山口駐車場：扇沢橋を渡った右手にある30台程度駐車可能な無料駐車場。水場はありませんが，仮設トイレが2基置かれています。8月2日(金)19:00頃に到着したときは，6割ほど埋まっていました。ここで車中泊したところ，翌朝4時頃には満車となっていました。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
★ 柏原新道登山口〜種池山荘 ・ 登山道については良く整備されていて何の問題もありませんが，7月下旬に登山口近くで，女性登山者がクマに顔を引っかかれた被害が発生したそうです。クマに要注意です。 ★ 種池山荘〜爺ヶ岳〜冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳南峰 ・ 種池山荘から先は稜線縦走となり，すぐ近くに針ノ木岳や蓮華岳，黒部川を隔てて立山三山や剱岳などの展望が素晴らしかったです。登山道も危険なところは無く，爺ヶ岳南峰，爺ヶ岳中峰のピークからは眼前に鹿島槍ヶ岳の双耳峰の姿が望めました。 ・ 冷池山荘にて食事休憩した後，布引岳〜鹿島槍ヶ岳南峰まで標高差約450mほどの登りとなりますが，こちらも危険箇所は無く淡々と登るのみ。冷池山荘から鹿島槍ヶ岳南峰までは2時間少々で到着しました。 ★ 鹿島槍ヶ岳南峰〜北峰〜キレット小屋 ・ 鹿島槍ヶ岳南峰から北峰へと向かう登山道は，これまでとは一変して険しい岩場の下りとなります。傾斜が急で高度感もあり転落注意です。北峰は南峰よりも標高が40mほど低いですが，双耳峰である鹿島槍ヶ岳の第二のピークであり，展望も良いので，足を伸ばしておきたいところです。 ・ 北峰から八峰キレットへの縦走路は，下り始めはなだらかで歩きやすい登山道ですが，徐々に険しい岩場となってくると，キレットに到着。 ・ ハシゴを登ってから右下が切れ落ちたキレットを通過するのですが，道幅に余裕があるので，それほど緊張せずに通過できました。でもその先の岩場はクサリ場が連続する，高度感のある下りとなるので，転落注意です。小屋に到着する直前まで，気が抜けませんでした。 ・ なお，キレット小屋で販売しているビールは，この時点ではサッポロ 黒ラベルのロング缶（1,000円）のみでした。他の銘柄を味わいたい方は，持参することが必要です。 ★ キレット小屋〜北尾根の頭〜G5＆G4〜五竜岳〜五竜山荘 ・ キレット小屋から先は，岩場のアップダウンを繰り返しながら口ノ沢のコルまで100mほど標高を下げていきます。途中にはハシゴの下りやクサリ場の通過もあり，やや緊張を強いられることもありますが，北尾根の頭以降の区間に比べれば，危険度は低いです。 ・ 口ノ沢のコルから北尾根の頭までの登り返しは傾斜が緩く，危険箇所も無いので淡々と登るのみ。北尾根の頭は広場となっていて休憩適地です。この先の険しい登降に備えて，ここで大休止。 ・ 北尾根の頭からG5＆G4を経て五竜岳までが，この縦走路の核心部となります。クサリ場の連続する険しい岩場のアップダウンが続きます。特にG5とG4は要注意。反対側から来た登山者が岩場を下れずにしばらく待たされるということもありました。 ・ G5＆G4を通過すれば，もう安心かというとそうでもありません。五竜岳への登りも岩場の連続でクサリ場も出てきます。 ・ 五竜岳の山頂に立つと北アルプスの絶景が広がっていました。目の前に立山三山と剱岳。南には歩いてきた縦走路の先に鹿島槍ヶ岳。北にはこれから下る五竜山荘〜唐松岳の縦走路。そしてその先には白馬岳も見えていました。 ・ 五竜岳から五竜山荘への下りも岩場の連続で，クサリ場の通過も多く気が抜けませんので慎重に。 ★ 五竜山荘〜大黒岳〜牛首〜唐松岳頂上山荘〜八方池山荘（黒菱ライン リフト） ・ 五竜山荘からは，遠見尾根分岐まで少し登り返しますが，その先しばらくは傾斜の緩やかな稜線の下りが続きます。先ほど歩いていた五竜岳の絶景を振り返りながらの眺めは，まるで天国の様相。歩いてきて良かったとしみじみ感じました。 ・ しかし，大黒岳の先のコルまで下ると，その先からは険しい岩場の登り返しとなります。特に「これより牛首の岩場」の看板が出てくると，クサリ場が連続し，下ってくる登山者とのすれ違いにも気を遣いました。この看板から唐松岳頂上山荘までは，50分ほどを要しました。 ・ 唐松岳頂上山荘には，13:26に到着。五竜山荘からここまで約2時間半かかりました。この先は危険な箇所が無い緩い下りとなるので，ここで冷たいビールを味わいながら，のんびりと大休止。でも，思ったほど楽ではありませんでした。 ・ 下りルートの八方尾根は，登ってくる登山者がとても多く，すれ違いに時間を要します。その上，標高2,000m前後の日当たりの良い尾根の下りのため，とても暑いです。直射日光に照らされ，途中で何度か給水休憩を余儀なくされました。それでもリフト乗り場には最終運行時間の16:30よりも前に到着できたので，その先は2本のリフトを乗り継いで，黒菱平駐車場に戻ることができました。 |
| その他周辺情報 | ★下山後の入浴は「八方の湯」を利用。大人一人850円。脱衣所のロッカーは鍵付きなので安心です。サウナはありません。 ★食料品の購入はイオンビッグ白馬を利用。それほど品数豊富ではありませんが，この周辺では唯一のスーパーマーケット。また，八方の湯の交差点向かい側に24時間営業のローソンがあります。 |
写真
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針ノ木岳をズームアップ。モルゲンロートのときとは印象が変わります。
種池山荘を振り返る。たおやかな緑の尾根とその奥の山並みがメルヘンチックです。
テント場を通過。ここは傾斜したところが多く，テント泊にはあまり向かない感じ。トイレも遠いです。
こちらはこれから歩く，吊尾根〜鹿島槍ヶ岳北峰〜五竜岳の険しい稜線。
下ってきた南峰を振り返る。吊尾根は，かなり険しい岩場の下りでした。
五竜岳へと続く稜線の眺め。キレット小屋の赤い屋根が見えています。
この稜線で最も危険箇所とされるG5〜G4の岩峰とその先に聳える五竜岳をズームアップ。
右手は切れ落ちていますが，道幅には余裕があるので，それほど緊張はしませんでした。
今度はクサリ場の下りとなります。その先も足場の悪い岩場のアップダウンが続きます。
この岩場は落ちたら一巻の終わり。クサリを頼りに，狭い足場を見つけながら進みます。
キレット小屋が見えました。小屋に降りるまでの区間も，転落に注意が必要です。
受付を済ませ，食堂でビールタイム。凍らせたスーパードライ2缶とソルティライチのパウチを保冷バッグに入れてきたので，冷え冷えで美味しく頂きました。
8/1 14:18
受付を済ませ，食堂でビールタイム。凍らせたスーパードライ2缶とソルティライチのパウチを保冷バッグに入れてきたので，冷え冷えで美味しく頂きました。
夕食までまだ2時間もあったので，今度はバーボンの水割りでまったり。この時間がたまりません。
お待ちかねの夕食タイム。手作りハンバーグとキャベツの千切りなどの野菜が美味しかったです。ちなみに「いいちこ」は千円でした。
夕食後は外に出て酔い覚まし。小屋の目の前に鹿島槍ヶ岳が見えます。
朝食は午前5時少し前に配膳されました。ご飯，味噌汁，お茶はおかわり自由です。
お世話になったキレット小屋に別れを告げ，五竜岳に向けて縦走スタート。
この右手の岩場を歩いて行きますが，崩れやすくルートが分かりづらいです。
岩の上から降りてくる登山者が見えていますが，ルートがわかりにくいです。
ここはクサリ場になっていて，ルートが明示されていて助かりました。
五竜岳からの縦走者が，G4の岩場で降りられずに思案中。こういうことがあるので，岩稜縦走はすれ違いに時間がかかることを想定しておくことが大事です。
8/2 8:18
五竜岳からの縦走者が，G4の岩場で降りられずに思案中。こういうことがあるので，岩稜縦走はすれ違いに時間がかかることを想定しておくことが大事です。
パノラマ撮影。「元サイズ」クリックで横幅1,600ドットに拡大します。
それでは五竜岳への登りに取り付きます。この登りもかなり険しいです。
五竜岳山頂に到着。山頂碑に陣取った登山者が居座っていて，自撮りできず15分ほど待たされました。
リフト2本を乗り継いで，黒菱平駐車場へ。リフト料金は，1,100円でした。
感想
・ 北アルプスの後立山連峰南部エリア（柏原新道〜鹿島槍ヶ岳〜五竜岳〜八方尾根）を一泊二日で縦走してきました。2003年6月末に柏原新道〜鹿島槍ヶ岳〜五竜岳〜遠見尾根と二泊三日で縦走したことがあったのですが，その当時はGPSログを記録することも無く，ヤマレコにアップできるような山行記録を残していませんでした。そのため，是非もう一度歩いてきちんとした記録を残しておきたいと以前から考えていました。
・ また，宿泊するならば，前回利用した冷池山荘や五竜山荘ではなく，険しい難所に建つキレット小屋に宿泊してみたかったのと，まだ未踏だった五竜山荘から唐松岳頂上山荘の稜線（特に牛首の岩稜エリア）を歩くことも今回の縦走での課題でした。
・ しかしながら，柏原新道登山口からキレット小屋までのコースタイムは約11時間。休憩も入れると12時間を超える行動時間が見込まれ，朝の5時にスタートしたとしても到着は午後5時頃となってしまいそう。それならば，登山開始の時間を早めるしか無い，ということで，今回も「バイク作戦」を敢行しました。
・ 下山地点である黒菱平駐車場にクルマを駐車して前泊し，深夜2時頃にバイクで約45kmほど離れた柏原新道登山口に向かいました。これにより午前3時40分に登山を開始することができました。これならば，午後3時半頃には到着できそう。実際には，午後2時前にキレット小屋に着いており，行動時間には充分な余裕がありました。
・ また，2日目の行程もコースタイムは11時間半ほどであり，休憩を含む行動時間は13時間近くとなります。しかも，小屋の朝食は午前5時からということで，出発時刻は早くとも午前5時半。これでは，下山は午後6時を過ぎそう。でも，この時期ならば日が暮れて暗くなるのは午後7時頃。ならばなんとか明るいうちに下山できるだろう，ということで，65歳の老体に鞭打って実行してみました。結果的には，2日目の下山はリフト運行時間に間に合ったこともあり，午後4時半過ぎとなり，予定よりはかなり余裕を持って行動することができました。
・ ただし，2日間とも快晴という天候に恵まれ，険しい稜線上での渋滞やトラブルにも遭わずに済んだという運も味方につけての結果オーライ的な山行でもありました。6月末に離職し，現在は在宅無職という立場のおかげで，ぎりぎりまで天候を見極め，かつ前泊と後泊を合わせて，実質3泊4日のゆとりある日程で臨めたのも成功の要因だったと思います。
・ いずれにしても，素晴らしい天候の下，鹿島槍ヶ岳の南北二つのピークを越え，険しいG5，G4のクサリ場を乗り越えて五竜岳の山頂に再び立てたこと，そしてその先，これも険しい登りが続いた牛首の岩稜を無事踏破し，後立山連峰の素晴らしい絶景パノラマを堪能できたことに，今は，感無量です。
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利用交通機関：
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
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技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
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柏原新道~鹿島槍ヶ岳経由八峰キレット~五竜岳〜遠見尾根~テレキャビン百名山2峰ピークハント
利用交通機関：
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
4/5
体力レベル
4/5
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