TJAR試走 南ア→太平洋

- GPS
- --:--
- 距離
- ---km
- 登り
- ---m
- 下り
- ---m
コースタイム
- 山行
- 12:47
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 13:18
- 山行
- 13:43
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 14:01
- 山行
- 19:06
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 20:14
| 天候 | 17日 ガスガス&爆風 寒い 18日 ガスガス&爆風&雨 寒い 19日 晴れ後、一時雨(夕方から夜19時くらい) 20日 曇り後、朝は雨(大浜海岸到着時10時ごろには止んでいた。) 全体を通して、防寒対策をしっかりしていって、本当に良かったと思う山行だった。 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
帰路は、大浜海岸付近のバス停から静岡駅に行き、その後、鈍行であきる野へ。 あきる野に戻ると、秋を感じる気候になっていて驚いた。帰り用に用意しておいたタンクトップ、短パンは寒すぎた笑 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
※これを書いているのが試走2ヶ月後なので全体として記憶が薄れています。あくまで参考程度になさってください。 ※全体として大きな危険箇所なし。(あくまで個人的な感覚です。北アの核心部や中アの小地獄などに比べればという感じ。) 仙丈ヶ岳の地蔵尾根は林道と混じりながら標高を少しずつ上げていく道。概ね進みやすかった。途中途中、道幅が狭いところがあったので、暗い時間帯は注意が必要か。 森林限界を超えた先の山頂目前の地蔵尾根分岐はガスガスだったこともあり、ややルートロス。無理やり踏み跡らしきところとハイマツを漕いで進むと、正規の道に合流。正規の道はめちゃくちゃ明瞭。どこで逸れたのか分からないが、ここは外れたという経験が出来て良かった。 仙丈ヶ岳からはしばらく南アルプスらしい樹林帯のトレイルだった気がする。印象的だったのは時折見えた三峰(みぶ)岳の姿。かなりイカツイ。そして登りもかなり体力的にハードだった。 三峰岳からは初日の距離と時間を稼ぐために間ノ岳を経由して農鳥岳を見つつ、トラバース道を進み、三国平から稜線に復帰。 間ノ岳は未踏だったので行けて良かった。農鳥岳の山容がドッシリとしていて迫力があり、行ってみたくなった。今度行こうと思う。農鳥小屋も気になるし。 トラバース道は長く感じた。途中に水場あり。 |
| その他周辺情報 | 1日目:熊の平小屋テン泊 2日目:百間洞山(ヒャッケンボラヤマ)の家テン泊 補給:白樺荘、コンビニ |
| 予約できる山小屋 |
|
写真
装備
| 個人装備 |
抜粋
ファイルトラックの長袖ドライレイヤー
→非常に良かった。少し寒いときにはタンクトップの上に着用。暖かい。ベタつき不快感ほぼなし。今度はこのドライレイヤーのタンクトップも試したい。
マイルストーンのタンクトップ
→良い。乳首は擦れるので、出発前からテーピングで処理。終わるまでずっと付いてた(^^)。ほとんど臭くならない。重要。
上の2つは頻繁にレイヤリング調整した。体調管理にはすごく良かったが、ザックの着脱も必要なため時間はロス。今度はアームスリーブ&腹巻き(マジックテープなどで着脱できるように改造)のレイヤリングも試してみたい。
ワークマンのレイン上
→可能な限り、切り、軽量化。アリだったと思うがビチョビチョになった。軽くて蒸れなくて濡れないレインウェアに辿りつきたい…。
ワークマンのレイン下
→アリ。しかし靴を履いた状態での着脱はやや大変。これも軽くて蒸れなくて濡れなくて靴履いたまま切り替えられるものに辿りつきたい。
モンベルのダウン
→ないと無理だった。今回は9月も終わり近かったため、しっかりと防寒装備を持っていった。これは大正解。ビバーク時、停滞時は着用。
ネイチャーハイクのダウンパンツ
→ギリギリで買って良かった。理由はモンベルダウン上と同じ。早朝スタート時は着たまま少し行動。脱ぐ必要が必ず出るが、体が温まるまでそれくらいやる方が結果は良い。
ユニクロのエアリズムデオドラントパンツ
→これはかなり高機能。濡れないし、擦れないし、臭くならない。
靴下
→二足。濡れたものはなるべく早めに交換&ザック外付けで乾かした。念の為三足でも良かったかもしれない。
ワークマンの作業用ニトリルグローブ
→これで必要十分では。特に本戦の時期なら十分に思える。
手拭い
→この夏1番のヒット。個人的には汎用性がめちゃくちゃ高い。帽子にもなるし、体の清拭もできる。乾きも良い。事前に家でアロマオイルを垂らしておいた。匂いが良いと気分転換にもなる。濡らしたものをほっかむりにして行動していた。見た目は怪しくなるが、快適性に振る。
靴
→トポのパシュート2。もはや自分にとっての相棒。この靴ならまず足トラブルはない。グリップにも安心感がある。
ワラーチ
→持っていって良かった。ビバーク時や停滞時にビチョビチョの靴を履くのは辛いので、ワラーチ。そして、ロードパート、どうにも足が痛くて走れなくなった時にワラーチに履き替えた。足がほぐれ、使う筋肉も変わるのか、調子がかなり改善した。今度、更なる軽量化と快適化のためにインソールに事前に穴を空けておき、ワラーチにできるようにしておいて、それで暫し走るなども試してみたい。
モンベルのアルチプラノパック40
→相棒。色々カスタマイズしたもの。30も現行品で手に入れて収まるようであれば自分にとっての本ちゃんザックになり得ると思う。
食料
・柿の種
→事前に袋はやや開けておき体積を軽減。味は梅が1番好みだが、何種かあると楽しい。
・薬局のカロリーメイト的なやつ
→本家より細々になりづらく良い。味は数種類用意。
・塩タブレット
・ビバーク時に食べるご褒美飯
→ジップロックにカップ麺を砕いたものと乾燥野菜とオートミールとナッツを混ぜたもの。温かいものを食べるのはメンタルの健康にも良いと思う。
サプリ
・今回はサプリも積極的に摂ってみた。
→マルチビタミンとDHA
カフェイン
・メダリストのジェル×2
→3日目ロードパートで眠気が来た時に摂取。はっきり分かるくらいに効いた。人生でこんなにカフェインの効果を実感出来て面白かった。
飲料
・水、状況に応じて経口補水パウダー追加。
以下は細かく書くのを諦めました笑
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
計画書
ヘッドランプ
予備電池
モバイルバッテリー
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
ワセリン
保険証
携帯
サングラス
タオル
ツェルト
ストック兼、ポール
ヘルメット
|
|---|---|
| 備考 | なし |
感想
かなり時間が経ってしまったが、ふと書く気になったので書きます。
2ヶ月前の試走。
市野瀬から大浜海岸までのパート。
南アルプスから太平洋へ。
大冒険だった。
「やり切れて良かった。」というのが一番の感想。そして大浜海岸に着いた時の「これでも半分いってないのよね…。」という気持ちも大きく残っている。
市野瀬を24時発でスタートし、太平洋に抜けるには、公共交通機関でもマイカーでも難しかった。そのため、力を貸してくれる友人のK川さんに連れていってほしいとお願いした。
文句を言いつつも笑、やってくれたK川さん、ありがとうございました。
市野瀬に到着し、1人になって、本戦でここを通った選手たちのことを想像した。そして、自分もその1人になりたいなと思った。市野瀬から橋を渡り、真っ暗の山に入っていく。いつもこの真っ暗の山に入る時は恐れと平常心が混じった気持ちになる。
予想してた通りだが、天候は中々に渋く、雨が降ったり止んだり。でも、悪条件だからこそ試走の価値も高まると思う。(言い聞かせる笑)
幸い、朝からは天気は良くなった。
しかし、前日のプールで調子に乗ってバタフライをやったのと、普段とは違う車に乗ったからなのか、めちゃくちゃ腰が痛かった。腰が痛くて、背中も痛くなって、なんじゃこりゃと思いながら、進む。
1日目の終わりの熊の平小屋に着いた時は満身創痍。今振り返ると一番このタイミングが疲れていたかも。
プールは無理しないようにしようと思った。
熊の平小屋のテン場は風も遮られ、水も豊富。
ちゃっちゃと寝た。
翌日?は24時発。
塩見岳は行ってみたかった山だったが、真っ暗で通過。ちょっと勿体無い気持ちになる。
5時過ぎには三伏峠小屋着。寒い。水場はちょっと離れてたため、確か諦めて水を売店で買った気がする。
そこから荒川岳までがかなりハードだった。遠い&急登。しかも雨で寒い。とにかく一定のリズムでペースを保って体温を保って進む。
荒川小屋はめちゃくちゃ綺麗で泊まりたくなった。
その後は赤石岳。ここまでも中々しんどかった気がする。そして、百間の看板が現れた時はガッツポーズした。百間洞山の家は熊騒動のため、ビバークは薦められないということだったが、ビバークさせてもらった。ありがとうございました。
小屋の中で、のんびりと温かそうにくつろぐ人々と濡れ鼠の自分。笑ってしまうが、こっちに挑戦できている自分を嬉しくも思った。テン場では濡れた全てを出し、可能な限り乾かした。24時ごろは雨予報だったため、出発を3時に遅らせた。
ここら辺の判断は本番も迷うところだと思うが、自分のコンディションと状況を冷静に判断して、進みたい。24時に一度起きた時は結構雨が降っていたので、そんな中で撤収をしていたら、体温が下がっていた気もするし、やってしまえた気もする。しかし、ストックシェルターの広さはそこらへんの行動の意欲を奪うには十分に狭いので、練習を重ねて、中での過ごし方を改善、効率化すれば行動時間も改善できると思う。
そして、3日目はそのままずっと行動すると決めていた。自分の中でそれだけずっと(少なくとも30時間は超えると予想できた。)起きているとどんな感じになるのか実験できるのが楽しみだった。結果、そこまで変なことにはならなかった。単純な疲労感のみ。
中アパートの試走を行った(電車で原野駅まで行ってそのまま走った)時のことを今振り返ると、よっぽどそれっぽい状態になっていた。幻聴、幻覚まではいかなくても、木のウロが熊に見えたり、蝉の鳴き声がラジオに聞こえたりした。
つまり、多少なりとも睡眠を取って行動するのがやはり鍵だと思う。寝る時は3、4時間ちゃんと寝る。その積み重ねが必要以上の事態を防ぐと思う。無理してもしょうがない。
畑薙ダム直前は豪快な滝がたくさんあり、凄みを感じた。そして今回、最も怖かったのが畑薙大橋。揺れすぎ笑。風強すぎ。怖かった。
白樺荘ではカツ丼を食べた。状況抜きに人生で1番美味いカツ丼だったと思う。売店で補給。振り返るとその後、補給できる店は夜間だったこともあり、静岡市内が近づくまでずっとなかったので、ここでもっとしっかり買っておいた方が良い。
その後の峠走はひたすら体を動かした。途中途中すれ違う車はどれもギョッとしていた。すみません。そりゃそうだ。
でも、車が通るたびに応援されていると思ったり、人がいるという安心感があったりで救われた。
やっと、やっとコンビニに入れた時は天国、オアシスだと思った。冗談抜きにコンビニはインフラだと思う。有難すぎる。
最後の方は本戦のことをイメージして走る。本戦で走りたい。どんな気持ちになるんだろうか。
最後、静岡駅を通ってからが、個人的にはめちゃくちゃ長く感じた。それも今回の試走で知ることができて良かった。
最後に。
今年は戦後80年。
自分がTJを目指すのと直接関係はないけれど、その当時、生きたくても生きられなかった人たち、色々なことをやりたくてもできなくて、家族のため、これからの人たちのためと思って散っていった人たちのことを忘れずにいたいと思う。そして、その人たちの分もしっかりと生きていきたいと思う。
ありがとうございます。
渡島隆弘




















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